以前、本学類の大学院の授業の一つである地域特別研究について、本ブログでも2回にわたりご紹介しました。
  1回目 2回目
 
今年度は歴史系教員を授業担当者となって、国見町の「歴史にもとづくまちづくり」事業に参画しています。
前半は歴史まちづくり法の制定に中心的役割をはたした国土交通省の担当者、すでに認定を受けている多賀城市(宮城県)の担当者、また造園学の視点からまちづくりに取り組んでおられる方々などを講師にお招きし、刺激的かつ有意義なお話を聞かせていただくことができました。





今回は、国見町での現地見学に続き、福島県内で歴史まちづくり法の認定をうけている白河市を見学させていただくことになりました。



午前中は、歴まち法認定に関わった担当者から、応募に至った経緯や苦心談などについてお話しいただきました。



ちょっと早めのお昼は白河ラーメンでした。



午後はあいにく小雨混じりの天候でしたが、歴史的風致地区の一つである、蔵などのある旧城下町を歩いて見学しました。

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随所に白河市指定の「歴史的風致形成建造物」のプレートとともに、蔵などの古い建物が見られます。

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白河市では、震災の直前に歴まちの認定を受けたため、幸いにも建物の修繕にも国の予算を活用できたそうです。
蔵を生かした店舗であったりと、古い建造物と旧城下町の街並みを生かしたまちづくりの様子を随所に見ることができます。

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見学の途中で思いがけず、教会の中も拝見させていただきました。

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蔵の所有者のお一人であるお茶屋さんには、蔵の中を拝見させていただいただけでなく、美味しいお茶までふるまっていただきました。

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白河駅の駅舎は大正時代の建造物で、ふくしまの近代化遺産の一つに数えられています。

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白河駅のホームの向こう側には、小峰城が見えます。
街なかから小峰城がみえるよう、景観の障害になっていた交番を移したりもしたそうです。
あとは将来的に電柱と電線がなくなると、かなり見栄えのよい景観になります。

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見学を終えたあとは、院生を中心に質疑応答です。

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これまでは、採択に向けていかに計画を立案していくか、そのために大学としてどんな提案ができるのかに専ら関心がありました。
採択されれば、さまざまな事業を推進する予算を国からもらえることになり、ある意味で夢のような?まちづくりも可能となってきます。
ただ、実際に採択されたあとの苦心談をうかがっていると、まちづくりそのものの成否は事業が終わったあとにその真価が問われるものでもあり、かなり長期的な視野に立って取り組まなければならないものであることを痛感させられます。

今までの何回かの話で共通するのは、地域住民が気づいていないまちの魅力を、外からの目で引き出していくことです。
特に歴まちでいえば、歴史的風致の策定、具体的には歴史・文化資源を発掘し、そこに人々の活動を結びつけてストーリーをどう組み立てるのかが腕の見せ所になってきます。

そうなると、歴史の専門家ではどうしても研究者の発想で考えてしまうため、学問的実証にとらわれすぎて自由な発想ができない可能性があります。
むしろ、院生の恐れを知らぬ大胆不敵な発想?(笑)の方が、かえって面白い視点を引き出せるのではないかと思います。

これから院生たちは2グループに分かれて報告準備に入ります。
8月末の準備報告、10月中旬の国見町での中間発表会の成果を楽しみにしています。
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