阿部浩一です。
福島大学行政政策学類で文化史を担当している日本史(中世)の教員です。
このたび、ようやく重い腰をあげて(笑)、こっそりブログを開設しました。
同時に研究室の手作りHPも立ち上げました。
 福島大学行政政策学類 阿部浩一研究室

私はそもそも、ブログを読む習慣はありません。TwitterもFacebookも全くやる気がありません。
そんな私がブログを開設した理由は2つあります。

1つは、福島大学行政政策学類における歴史系ゼミの認知度が、学内外を問わずきわめて低いと感じていることにあります。
原因はいろいろあるのでしょうが、とりわけ学類の名前が大きく関わっていると考えています。

私の所属する「行政政策学類」は、その名前から、世間的には公務員になりたい学生が集まるところだと思われています(卒業生たちの進路を見ていれば、それは必ずしも間違いではないのですが…)。
そんなところに、日本史の教員がいて、しかも文学部史学科でもないのに中世史のゼミがあるなんて、誰が予想できるでしょうか。
そのせいか、着任してからというもの、次のような言葉を何度となく耳にしてきました。

「歴史をやりたいけど、地元の福大には文学部がないので、他県の○△大学を選びました。」
「福大で日本史があるのは人間発達文化学類だけだと思っていたので、入学してから行政でも日本史ができることを初めて知って驚きました。」
「阿部先生はどうして行政政策学類にいるのですか?」

かくいう私も、学生時代に前任の伊藤喜良先生の本を読んでいて、「なぜ教育学部(当時)ではなく、行政社会学部(当時)とかいう、わけのわからないところにいるのだろう?」と思っていました(笑)。
研究者仲間も、私が福島大学にいることは知っていても、行政政策学類とはどういうところなのか、きっと不思議に思っているはずです。

それはさておき、福島大学行政政策学類には、考古学の菊地芳朗先生、近代史の徳竹剛先生と阿部の計3人の日本史の教員がいます。
人間発達文化学類にいる近世史の三宅正浩先生も含めれば、全学的には各時代の教員が一通り揃っています。
今のご時世、日本史の4時代の先生が揃っているところなんてそう多くはありません。
だからこそ、福大(特に行政政策学類)で日本史を学べることを、もっと積極的にアピールしていかないといけないのではないか、そう思ったのがブログ開設の理由の一つです。

そしてもう1つの理由は、歴史資料保全活動との関わりです。

3・11の東日本大震災から2年以上経ちましたが、歴史資料保全活動は今もなお、被災県を中心に続けられています。
近隣の宮城、新潟、山形、茨城でも、資料レスキューや記録整理などの熱心な活動が続いています。

福島もできることから頑張ってやってきました。
私もふくしま歴史資料保存ネットワークの事務局、現在は代表として、さまざまな取り組みに関わってきました。
でも、2年経って振り返った時に、顕著な成果を上げている近隣県に比べると、福島はいろいろな点で立ち遅れているし、一般の方たちの関心もまだまだ低いなと感じずにはいられませんでした。
はたしてどのくらいの福島県民が、ふくしま史料ネットのことを知っているのでしょうか。
福島大学の関係者で、歴史資料保全活動のことをわかっている人がどのくらいいるのでしょうか。
そう考えると、いつも自分の無力さに苛まれ、暗澹たる思いにかられてしまいます。

歴史資料保全活動はこれから何十年、何百年という単位で続けていかなければならないものです。
そのためには、誰か特定の人たちが一所懸命やっていればよいというものではありません。
多くの人々が関心を持ち、よき理解者となり、情報を寄せ合い、協力しあうことで初めて続けられることでもあります。

だとしたら、自分たちの手でもっと積極的に福島からの情報を発信し、歴史資料保全活動を続けていくことの大切さをアピールするべきではないか、そう思った時に、その一手段としてブログの活用に思い至ったわけです。

ところで、ふくしま史料ネットについては、私が福島に来て以来公私にわたりたいへんお世話になっている、事務局の本間宏さんが震災直後からブログとHPを運営してくれています。
ただ、それはふくしま史料ネット全体としての活動の告知等であって、たとえば私が大学教員として関わっている活動内容まで逐一紹介しているわけではありません。
一方、個人のブログであれば、いつでも自分の活動状況を発信できるフットワークの軽さがあります。

このブログのもう一つの役割として、私が大学教員、史料ネット代表、あるいはボランティアの一人として、福島県の歴史・文化遺産を守りたいという共通の思いをもつ人たちとともに取り組んでいるさまざまな活動を随時ご紹介できればと思っています。
それによって、より多くの方々に「ふくしまの今」を知っていただき、少しでも関心のある方々とつながる機会になればと願っています。

もう一つついでに、冒頭の話とも関わりますが、歴史資料保全活動にとって学生・院生は貴重な担い手となっています。
手前味噌になりますが、行政政策学類(考古学・文化史・地域史)のゼミ生たちも、感心するくらい本当によくやってくれています。
そして、できるだけ多くの学生たちに歴史資料保全活動を経験させながら、地域の文化を守る主体的役割を担う人材として育成し、社会に送り出すことも、私たち歴史系教員の使命だと思っています。
そのためには、やはりゼミ生がコンスタントに集まらないと話になりません。
だからこそ、「福島大学行政政策学類でも日本史が学べる」ことを広く知ってもらい、次世代を担う多くの学生たちに集まってもらうことが大事になってくるわけです。

というわけで、初っ端からやたらと長くなりましたが(苦笑)、このブログでは、研究室・ゼミの日常の紹介と、歴史資料保全活動の報告をしていくつもりです。

すでにネタはたくさんありますが、ブログばかり書いている暇はたぶんありません。今どきの大学の教員はとにかく忙しいのです。
とりあえず、ブログを開設したのはいいが、更新が滞って三日坊主だと言われないように気をつけます。
もしかしたら、楽しくなって一所懸命更新するようになるのかも知れませんけど(笑)。

また、ブログの楽しみの一つがネット上の交流にあることはわかっていますが、おそらくコメントにレスをしている余裕はありませんので、反応がなくても、どうかお気を悪くされませんように。
御用のある方は、メール(a010*ipc.fukushima-u.ac.jp、お手数ですが*を@に変えてください)にて研究室にご連絡ください。よろしくお願いします。
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