2014.06.22 和島誠一賞
6月17日配信のふくしま史料ネット通信でもお知らせしましたが、22日の文化財保存全国協議会(文全協)第45回奈良大会において、ふくしま歴史資料保存ネットワークが和島誠一賞の団体賞を受賞しました。

和島誠一賞

既に福島民報と福島民友がそれぞれ受賞のことを記事にしてくださっています。

今回は、私が当日の報告を兼ねて、代表して受け取ってきました(撮影は院生のSくんです。ありがとう)。

和島誠一賞授賞式

和島誠一賞授賞式2

文全協2014報告

あわせて多額の義捐金を頂戴しました。
関係者の皆様にはあらためて感謝申し上げます。

この3年余、福島で歴史資料保全活動に携わってきた仲間たちみんなでいただいた賞です。
今回の受賞を一つの励みとして、これからも一緒に長く活動しつづけていきましょう。

そして、歴史資料保全活動を支えてくれた、福大行政の歴史系ゼミ生を中心とする学類生・院生たちにも感謝します。

それにしても久しぶりの奈良、やっぱりいいところでした。
前日の土曜日は、予報では午後から雨でしたが、何とか降られることなく、時間ぎりぎりまで見学を楽しみました。
飛鳥は高2の修学旅行以来、約30年ぶりだなぁ…(笑)。

高松塚古墳

酒船石





今日はいわき市での被災資料の整理に行ってきました。
前回の作業が3月末でしたから、約3か月ぶりです。
今回はいつもの茨城史料ネット(茨大)、ふくしま史料ネット(福大)に加え、地元の地区振興会の皆さんが作業に参加してくださいました。



指導にあたってくださるのは、福島県立博物館の内山さんと、4月に新たに赴任された大里さんです。
実はこの2日前、内山さんには本学の「博物館資料論」の講師として、民俗資料について講義していただきました。



おそらく学生よりも私の方がこの講義を楽しみにしていたと思います(笑)。
豊富な写真とともに、実物の民俗資料を持参いただいて、たいへん興味深く拝聴したのですが、その際に民俗資料の記録撮影の方法と留意点、法量の測り方などについてもお話しいただきました。
ちょうどいい事前指導になりましたね、なんて話したのですが、今日はまさしくその実践版ということになります。

作業は大きく3班に分かれて行われました。
1班は県博と福大を中心に、民具の撮影と調書作成です。
FURE備品のバックペーパーが威力を発揮します。



まずは全体がわかるように撮影していきます。
膳や椀などが入っている場合は出して撮影します。





続いて、文字などの個別の情報を撮影したあと、調書の作成です。
資料名、法量(寸法)などの基本情報をカードに記入し、裏にスケッチとあわせて具体的にわかるよう情報を書き込んでいきます。
これがけっこう手間と時間がかかるのですが、学生たちは本当によくやってくれます。



第2班は地区振興会の皆さんを中心に、クリーニングを行っていただきました。仕事が丁寧で早いので、午前中で目処がたったくらいです。
あとでやり残しが見つかったのは誤算でしたが…。





第3班は茨大を中心に、襖の下張り文書を剥がす作業です。
昔は古紙を下張りに使って強度を高めていました。だから、思わぬ古文書が出てくることも珍しくありません。







さて、お昼は仲良く、いつもの唐揚げです(・ω・)







午後も作業を続けたのち、茨城と福島でお互いに情報を共有しておこうということで、地区振興会の皆さんに作業を見学していただいたり、茨大と福大のメンバーを交換したりしました。









好転に恵まれ、いい1日でした。
いわき駅に着く直前ににわか雨に降られましたが、帰る頃には晴れ間ものぞいていました。



内山さんが「本物の博物館実習より濃い内容だ」と仰っていましたが、本当に中身の濃くて充実した、楽しい実習(笑)になりました。
学生たちも、滅多にない経験ができて、きっと楽しかったことと思います。

こんな経験ができる大学・学部は、日本広しといえどもそうあるわけではありません。
我々は自信をもって、学生たちに生きた学びの場を提供できていると言っていいと思います。

しかも、それが学芸員や地元の皆さんのお力添えに支えられていて、さらに他大学の教員や同世代の院生・学生と一緒に活動できるなんて、なかなかないことですし、とっても素敵なことですよね。

歴史資料保全活動そのものは決して容易いことではありません。
それでも、こういう活動に関わっていなければ間違いなく出会うことのなかった、世代や立場を越えた多くの仲間たちに恵まれていることを再認識し、その有り難みをかみしめながら、心地よい疲れとともに帰路につきました。

ご参加いただいた皆様、本当におつかれさまでした!またの機会に一緒にやりましょうね!
それにしても、みんな本当にいい笑顔してるね…。

2014.06.13 ブログ1周年♪
このブログを開設したのが2013年6月13日ですから、今日で丸一年になります。
全く記事が書けない時期もありましたが、それなりに授業や歴史資料保全活動の様子を発信してきました。
ブログ開設当初の目的がどこまで実現できたのかは疑問符がつきますが、自分の活動の足跡を辿ることは容易になりました。
こんなつまらないブログでも毎度読んでくださっているどこぞのどなたか(笑)、ありがとうございます。
これからも福島大学とふくしま史料ネットの活動をできるだけ伝えていきたいと思いますので、よろしくお付き合いください。
今年も博物館実習の第一陣が始まりました。
前半は郡山市歴史資料館にお世話になります。

1年目は古文書の裏打ち実習、2年目は博物館の展示案構想づくり、昨年度はパネルなどの展示づくりを見学させていただきました。
今年度は、史料の目録づくりです。
まずは史料の運び出しからです。





史料は、個人宅の蔵にあったものをレスキューしたものだそうです。
既にもんじょ箱と中性紙封筒に入れて整理されていましたので、封筒の表書きに必要な情報を記載していきます。





表題をつけること一つをとっても、くずし字が読めなければ何もできないことが往々にしてあります。
くずし字を習い始めてまだ2か月ほどの学生たちは四苦八苦していましたが、それでも学芸員の先生の指導をうけて少し読めたり、内容がわかったりすると、反応が違ってきます。
知ること、わかることへの感動や喜びが素直に表われるのが、うちの学生たちのいいところでもあります。





なぜかビスケットの外袋も入っていました。定価50円、販売価格45円だそうです。



手紙の書き方の用例を記した文書も出てきました。子孫に伝えるために作成されたようです。かなり長かったですが、ざっと見ただけでもなかなか面白かったです。





この5日間は、実習参加者にとっては意義あるものとなるはずです。
文化財を大切に思う心、歴史や文化を通じて地域のことを知り、考える姿勢など、学生のフレッシュな感性で学びとったことを、社会人になったあとも末長く大事にしてもらえると嬉しいです。
第3回のレポートを忘れていました…(^^;;
今日は6月11日、4回目の作業です。

今週は一部の学生たちが博物館実習に行っており(あとで見学に行きます)、外部からの参加者も少なかったのですが、だいぶ慣れてきたので、2人1組を基本にやってもらいました。





最初に取り組んでいた史料にだいぶ目処が立ってきたので、先日新たに預かったものにも着手しはじめました。

この史料、実は2年前の夏、ボランティアを募集して記録撮影に取り組んだものです。
あのとき、私はアキレス腱断裂というアクシデントのため、呼びかけておきながら参加できず、すべて本間さんや徳竹さんたちにお願いしてしまいました…。
(ちなみに、そのときの様子が、福島民報の3月11日の文化財特集に写真で掲載されていました)

だいぶ汚れていたので、まずはクリーニングから始めました。



ここで秘密兵器?
昨年度の水損資料レスキューの実習で導入した、株式会社資料保存器材製のクリーニングキットです。
作業者がカビや埃を吸い込まないよう工夫されています。







今回も、古文書から書籍、地図、巻物、手紙類まで多種多様です。











撮影の済んだものから順次中性紙封筒に詰め、整理します。



次回は今月25日です。見学だけでもかまいませんので、ぜひいらしてください。
センターのセキュリティの関係上、夜間は入館が制限されますので、事前にご一報いただけましたら幸いです。
最近、ちょっとした病気にかかったのですが、心やさしき素敵な仲間たち(誰かは内緒・笑)が快気祝いをしてくれました。
そこまでしてもらうほど大したことでもなかったので、かえって恐縮してしまいましたが、こういう仲間たちがいてくれて、本当にありがたいです。



その場でなぜかオセロゲームになりました(笑)。私は黒といいたいところですが、名人に完敗です…。
第2戦はいつでしょう?(笑)



さて、まもなくブログを始めて1年になりますが、今年も恒例の福島県博での見学実習がありました。



予定より早く着いたので、午前中はガイダンスのあと、解説員のご案内で展示を見学しました。



岩越鉄道の特別展が開催されていて、鉄道模型も運転されていました。愛好家の方々の協力もあり、かなり本格的です。





小学生の頃、鉄道が好きで記念きっぷを集めていたので、懐かしくなりました。



考古学の展示室ではたまたま展示準備が行われていて、快く見学させていただくことができました。



みんなで昼食をとった後、鶴ヶ城を見に行きました。
個人的には25年ぶりかな…。





なぜか武将に就活のアドバイスを受ける、わけのわからない学生たちです。



午後はバックヤードの見学です。いつもお世話になっている高橋充さん、今年の博物館資料論で講師に来ていただく民俗の内山大介さん、自然(化石)の相田優さんにご案内とご説明をお願いしました。





福島県博の関係者の皆様、お世話になりました。おかげさまで充実した実習になりました。ありがとうございました。



今日は国見町との連携講座として、歴史まちづくり法を学ぶ講義がありました。
講師は、本法制定の中心的役割をはたした国土交通省の方です。





地域特別研究の履修生はもちろんのこと、役場の職員さんや外部からの参加者もあわせると約90名、フロアはあっと言う間に満席となりました。
歴史まちづくり法の基本からわかりやすく、豊富な事例紹介を交えて説明していただきました。



終了後には時間ぎりぎりまで質疑応答が行われ、役場職員さんたちに交じって院生たちもしっかり質問していました。



最後は片付けのお手伝いです。遅くまでおつかれさまでした。



院生たちもそうでしょうが、おかげでだいぶ歴史まちづくり法の意図がわかってきました。

同時に、法のしばりの中でどれだけ説得力あるものを打ち出せるのか、相当な知恵を絞らないといけないという難しさも感じたはずです。

最終的には役場の担当者の努力にかかってくるのでしょうが、せっかく生きた学びの機会を与えていただいたのだから、われわれも少しでも貢献できるような成果を出したいものです。

開始当初は漠然としていましたが、回を重ねるごとにだいぶイメージができてきて、授業としても面白くなってきました。
次回は歴史まちづくりの先行事例に学ぶ予定です。