このところ多忙だったので、とてもブログを書いている余裕も元気もありませんでした(今も仕事に追われている最中です)。
22日の日曜日に実施した国見町での資料調査の記事は、近いうちに掲載したいと思っています。

さて、昨日は福島市教育委員会に依頼されての講演でした。
「文献から見る戦国時代の福島」と題して、久しぶりに2時間(笑)しゃべらせていただきました。

福島にきてもうすぐ3年経ちますが、これまで依頼されたのは歴史資料保全活動の話ばかりで、専門に近い話をしたのは初めてです(^◇^;)
準備がかなりたいへんでしたが、とてもいい勉強の機会を与えていただきました。

昼に講演を終え、その足で、博物館実習(第二回)の行われている福島県歴史資料館にお邪魔しました。
学生たちには、スーツ姿にかなり驚かれました(~_~;)

今回は、展示制作実習でした。担当は、後期に博物館展示論をお願いする、渡邉智裕先生です。

20130927パネルづくり02

午後の一番目はパネルづくりでした。
ハレパネは学内でも一度やったことがありますが、意外と難しいというか、手こずっていたようです。
職員の方にもご指導いただきながら、何とか完成させました。

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パネルづくり(9)_convert_20130927134604

続いて、展示準備です。
9月28日(←明日!)から開催される「描かれた江戸時代の信夫郷」です。

2013歴史資料館収蔵資料展

既に作業は進んでいましたが、学生たちも実習のお手伝いです。

まず、限られた条件(設備など)の中で展示をどうやって工夫したらよいか、展示ケースと展示品を前に、学生たちが昼休みの宿題として考えてきたことを発表しました。
ここでは答えは明かしませんが(笑)、学生たちの意見に、先生が一つひとつコメントしてくださいました。

20130927展示制作01

続いて、展示準備です。
まず、挨拶文の掲示と、案内板の作成です。
裏に両面テープを貼り、位置を決めたら貼り付けていきます。
まっすぐ貼ろうとすると、意外と難しそうです。

20130927展示制作02

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次に、先ほど作成したパネルを柱として貼り付けていきます。
これも高さを決めたあと、一つひとつ計測して揃えていきます。

20130927展示制作06

あわせて、キャプションも所定の位置に貼っていきます。

20130927展示制作07

展示環境について説明を受けたところで休憩に入ったので、ここで失礼しました。

博物館実習で文化財に間近に接し、その取り扱いのルールを実体験することで、博物館や文化財に対する見方もずいぶんと変わってくると思います。
そういえば、3年前に受けた早稲田大学の学芸員資格夏期集中講座で、大橋一章先生が「文化財に対するよき理解者を育てていくこともこの講座の大切な役割だ」といったようなことをおっしゃっていましたが、彼らがどのような道を歩むにしても、歴史や文化へのよき理解者、応援団になってもらいたいものです。
福島県歴史資料館の皆様、引き続きご指導をよろしくお願いいたします。

明日からの収蔵資料展も、特に地元の方にとってはおなじみの景観や地名がたくさん登場しますので、面白いと思います。ぜひ足をお運びください。
前回の続きです。

午後の1番目は、軸物の取り扱いです。
桐箱から取り出した掛軸のひもを解き、矢筈を使って金具にかけ、作品を広げます。

20120920梱包実習(掛軸)01

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20120920梱包実習(掛軸)03

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たいへんなのは逆の場合で、たけのこ状にならないようていねいに巻き戻し、矢筈を使って留め具から外します。

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そのまま、あるいは台の上に移して巻きなおし、紐下(当て紙)をはさんでから、ひもをかけて結びます。

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一度ではなかなか覚えられないので、懇切丁寧に指導していただきながら、何度も練習します。

20120920梱包実習(掛軸)12

資料調査でも軸物はときどき見かけますので、いずれ実習の成果が生かせるといいですね。


午後の2つめは、陶器の取り扱い方と梱包です。
まず、桐箱のひもを解いたあと、結び直す練習です。
箱にあらかじめひもは通してありますので、教わった手順に従って蝶結びに整えていきます。

20139020梱包実習(陶器)01

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つづいて中の陶器を梱包するため、薄葉紙と生綿で綿枕を作ります。

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この綿枕を使って、箱の中から取り出した陶器を梱包します。
薄葉紙を手で細く裂いたものをしごき、紙ひもをつくって縛っていきます。

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このあと、梱包品を交換して、お互いのやり方を確認しながらひもを解き、陶器を元の桐箱に戻してひもを結び、梱包実習は終了です。
時間があったので、実習や美術品輸送についてのさまざまな質問を受け付け、一つひとつ丁寧に答えていただきました。

20130920梱包実習のまとめ

最後は情報処理センターに移動し、ネット上でのまとめテストを受けて終了です。
成績は…内緒ということで(笑)。
彼らの名誉のために言っておくと、よくできていました(・ω・)

私事ながら、こういう実習をやるたびに、着任前に学芸員資格をとっておこうと受講した、早稲田大学の夏期集中講座をなつかしく思い出します。
不惑を過ぎて学生になるとは思ってもみませんでしたが(笑)、自分にとっては一生の財産というべき、本当にいい経験、いい勉強をさせていただきました。

今回の学生たちにとっても、きっといい経験になったものと思います。
ヤマトロジスティクスのスタッフの皆様、今回もたいへんお世話になりました。有難うございました。
9月も下旬に入り、長かったはずの夏期休業期間もあっという間に終わりを迎えようとしています…(涙)。
昨日は「ふくしま再生と歴史・文化遺産」の初校ゲラを持って、出版元である株式会社山川出版社(日本史の教科書や歴史書で有名な会社です)の編集者を訪ねました。
恩師である故石井進先生の思い出話など、時間を忘れてついつい会話がはずんでしまいました(もちろん、肝心の仕事もちゃんとやった上でのことです・笑)。

帰りがけに、sola cityという新しいスペースができたというので、小川町から御茶ノ水へと歩いてみました(写真の下の部分がsola cityで、背景にニコライ堂を入れてみました)。

御茶ノ水のsola city

高校の頃によくレコード(!)を買いに行ったり、予備校で1年間浪人生をしていたころと、御茶ノ水の街の雰囲気はそんなに変わっていないのですが、それでも建物は新しくなり、店舗はいろいろと変わっています(なんかラーメン屋が増えていた気がしました)。
御茶ノ水駅の改良工事も始まっているようで、完成したら随分と雰囲気が変わるんでしょうね…。

さて、本題です。
来週から博物館実習(館園実習)の第二陣がスタートするのですが、その前に学内で梱包実習を行いました。
昨年度から、美術品の梱包輸送を取り扱っているヤマト運輸の研修サービスを利用しています。
今回は古文書選択と考古学選択の合同で行いました。

20130920梱包実習01

最初は美術品輸送と梱包についての講義がありました。

20130920梱包実習02

午前中は、絵画を梱包する実習を行いました。
まず、絵画作品を薄葉紙、茶紙、そしてエアーキャップで順番に梱包していきます。

20130920梱包実習(絵画)01

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次に、梱包した絵画を収納するための箱をつくります。
カッターを使って折り目を付け、余分な部分をカットして箱を組み立てます。

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20130920梱包実習(絵画)06

あわてんぼうさんはこういうことになるので、おちついてやりましょうね(笑)。

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梱包した絵画作品がすんなり入れば、まずは一安心。

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底ができたら、同じ要領でふたをつくります。

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ふたがピッタリしまれば、めでたしめでたしです(・ω・)

20130920梱包実習(絵画)10

最後に、ひもをかけて縛る練習をしました。

20130920梱包実習(絵画)11

20130920梱包実習(絵画)12

午後は軸物と陶磁器を取り扱ったのですが、長くなりそうなので(笑)、続きは次回に。
昨日は東日本大震災から2年半ということで、報道でもさかんに取り上げられていました。
(アメリカ同時多発テロからも、もう12年経つんですね…)
その2年余の福島県における文化財等の保全活動を伝える『ふくしま再生と歴史・文化遺産』も初校ゲラが出て、目下執筆者に校正をお願いしているところです。

さて、昨日は構内で史跡保全をめぐる動きがありました。
学内では賛否両論に二分された環境放射能研究所の新設を前に、プレハブ施設を建てる予定の場所が古代・中世の奥大道と推定されている古道に隣接しているということで、現地視察が行われました。

20120911奥大道①

この前まで雑木林だった建設予定地はすっかり伐採されて、平坦部があらわれていました。

20130911奥大道隣接地①

試掘については、今後動きがあれば改めてご紹介できればと思います。

20130911奥大道隣接地②

奥大道については、環境放射能研究所の建設予定地が問題になったあと、今年の5月に伊藤喜良先生に案内していただき、皆で一緒に歩いたことがあります。
そのときの写真をいくつかご紹介します。

2013年5月奥大道①

2013年5月奥大道②

2013年5月奥大道③

2013年5月奥大道④

この山道をずっと歩いていくと、ちょうど東北新幹線が福島盆地に入るトンネル出口付近に至るんですね。

2013年5月奥大道⑤

2013年5月奥大道⑥

今度は戻って、先ほどの平坦地(撮影当時は伐採前)から図書館方面を見渡したところです(ちょっとわかりにくいかも)。

2013年5月奥大道⑦

ここから先は、もともとは傾斜地となっていて、古道の延長上と想定されるあたり、図書館の前方に4体の地蔵があります。

はっつけ地蔵①

はっつけ地蔵②

近くの「金谷川の由来」を記した看板によれば「はっつけ地蔵」というのだそうです。
この場所はもともと関谷部落と若宮部落の境界である丘の上にあり、疫病などが出た時に情報を知らせるため、書状を貼り付け(=はっつけ)、連絡場所としたことによるとの説明があります。
看板を見ると、かつての道が小字の境に利用されていたことがわかります。

金谷川の由来

もともとは市内中心地に別々にあった教育学部(浜田町)と経済学部(森合町)のキャンパスを統合するため、金谷川の地に移転してきたのが1979年のことでした。
経済経営学類には、移転予定地の現況と校舎整備後の様子を示す模型がそれぞれ所蔵されています。

金谷川地区現況模型

大学建物配置模型

この模型からも、かつては古道がキャンパス内を通っていたことがわかります。
現在はすっかりその面影もなくなってしまいましたが、移転前からの景観を残すところもあるようなので、機会を見つけて大学周辺を散策してみたいと思っています。
よく考えると、私のキャンパスライフは、ほぼ1/3~1/4程度のテリトリーで完結しています(笑)。
もしかしたら、取り立てて面白味もない金谷川(笑・失礼)のどこかに、歴史を感じさせる興味深いものが隠されているかもしれませんね。
今日は、ここに行ってきました。
ショボーンもラスカルもいろんな恰好をさせられて忙しいですね…(笑)。

会津(・ω・)

会津ラスカル

もちろん、観光ではありません。
会津地方の山間部の集落にある築100年ほどの家屋が解体されることになったのですが、相談を受けた空き家古民家相談センターで訪問した際にまとまった量の軸物があったということで情報を寄せていただき、調査に赴きました。

20130910会津②

今回は福島県立博物館の学芸員の方々に同行していただき、地元の教育委員会や町史編さん室の方にも来ていただいて、所蔵者の立会いのもとに調査をさせていただきました。

家屋には立派な柱や素敵な欄間が残されており、解体されるのが惜しまれます。

20130910会津⑥

20130910会津③

軸物の中には三十三観音信仰に関わるものがあり、県博で調査されることになりました。

20130910会津①

20120910会津⑦

20130910会津⑧

出征時に地元の青年団から贈られた祝旗もありました。

20120910会津⑨

蔵の中にあった民具類の一部、地域や家にかかわる資料については、地元や県博・福大でお預かりし、古写真や日記、卒業写真など個人の思い出にまつわるものはまとめて所蔵者にお渡ししました。

20130910会津④

20130910会津⑤

調査終了後に、ご当主のお話をいろいろ聞かせていただきました。
かつては養蚕、タバコ栽培をされていたそうです(そういえば、タバコ葉の盗難届!なんていう資料もありました)。
萱葺屋根だった頃は、地区ごとにお金を出し合い、集めたお金をもとに葺き替えをしていたという話もありました。

そうしたかつての生活習慣、風習、文化も、集落の衰退とともに次第に失われていきます。
今日うかがったこの集落も、世帯数はかつての半分ほどになり、高齢化もだいぶ進んでいるようです。
家の解体時に「古くて汚いものだから」とよくわからないまま、資料をすべて処分してしまったお宅もあったそうです。
家や地域の歴史を語るものすべてを残し、後世に伝えることは不可能ですが、できるものなら少しでも記録として残しておきたい。
そのためには、散逸・消滅する前に少しでも残せるよう呼びかけ、理解を求めていくための努力や工夫も必要です。
ご当主に「祖先が喜んでくれていると思います」と言っていただけたことで、少しは何かのお役に立てたのかなと思います。

お付き合いいただいた関係者の皆様、おつかれさまでした。
またの機会によろしくお願い致します。
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ブログを始めて以来、こんなに長いこと記事を書かなかったのは初めてです。
決して遊んでいたわけではありません(むしろ多忙でした)が、予定していた資料調査が延期になったりして、気がつくとブログをほったらかしにしていました。
近況報告をかねて、ここ数日のできごとをまとめて。

一昨日の土曜日は、午前中の公務ののち、午後は近くの白石市での会合に出席してきました。
12月に白石城主片倉小十郎景綱に関するフォーラムが予定されており、私もちょっとお手伝いしてきます。
詳細は正式発表されたときに、このブログでもあらためてご紹介します。

昨日はひょんなことで、こんなところにいました。
ちょっとi-Phoneで遊んでみました。
大きくしてよく見ると、手ブレで高速道路が微妙に波打ってます(笑)。

20130902

さて、今日はゼミ生の紹介で、親類の家に古文書らしきものがあるというので、保全のための下見にお邪魔してきました。
今は家も新築され、蔵もなくなってしまったそうですが、思ったよりもいろいろなものが保管されていました。

これはご先祖様の肖像画で、今でもお正月に飾られるのだそうです。
いわゆる賛の部分に古文書が貼りつがれていて、農業に精を入れるなどしてご褒美をいただいたことが記されています。

20130902-①

納屋に保管されていた行李や箪笥の中にも、いろいろな資料が収められていました。
これは地券の束です。

20130902-②

その他、保全しておいていただきたい資料がたくさんありました。
いわゆる古文書ばかりでなく古写真なども、家や地域にとっての貴重な資料となってきます。

20130902-③

20130902-⑤

帰りがけに、人懐っこくてかまってちゃんのねこちゃんと交流してきました(・ω・)
(本当はこっちが主目的だったりして)

20130902-⑥

所在を確認できた資料は、思ったより分量が多かったので、大学で一時的にお借りして記録をとることも考えています。
また一つ大きな仕事が増えそうですが、こうして少しずつでも歴史資料を後世に伝えていくお手伝いをすることが私たちの役目でもあります。
ゼミ生にとっても、自分に関わる歴史資料を仲間とともに保全できたら、とても思い出深い経験になるでしょうね。