昨日と今日は、東日本大震災で倒壊した神社の解体撤去にともなう、 福島県文化財等救援本部の文化財レスキューがありました。
昨日は(財)福島県文化振興財団の本間宏さんが参加され、そのときの様子を写真で送ってくださいました。

20130819神社①

20130819神社②

震災からまもなく2年半が経とうというのに、原発20km圏内では、震災当時のままほとんど状況が変わっていないところが少なくありません。
この神社もそうしたものの一つで、今回は関西と福島の神道青年会の皆さんや氏子さんたち(地元を離れ、避難生活を続けられているそうです)の手で解体撤去作業が進められることになりました。

昨日はだいぶ精力的に取り組まれたとのことで、今朝着いた時には、拝殿はほぼ解体されていました。

20130820神社③

周囲を見回すと、震災の爪痕があちこちに見受けられます。

20130820神社⑤

20130820神社④

今日はあいにくの雨模様でしたが、多くの参加者たちの熱心な作業によってまたたく間に片付けられていきました。

20130820神社⑦

倒れていた石灯籠も重機で持ち上げられ、元の位置に戻されていきます。

20130820神社⑧

文化財担当グループは並行してレスキューした棟札や絵馬を整理し、一部については放射線量を測定しました。

20130820神社⑥

ちょっと珍しいものですが、近くの海岸に打ち上げられた鯨に刺さっていた銛が奉納されていました。
昭和30年代の話で、皆で鯨を食べた話など、住民の記憶に残っているそうです。
もの自体の保存とともに、それにともなう記憶の伝承も大切であることがよくわかります。

20130820神社⑪

雨が強くなってきたこともあり、作業はお昼で終了し、残りは地元の氏子さんたちによって続けられるということで解散しました。

今回は解体撤去作業にともなう文化財レスキューでしたが、手つかずのまま救出を待っている文化財等はまだまだたくさんあります。
一つでも多くの歴史・文化遺産を救い出し、後世に伝えていくために何が必要なのか、その中で自分にできることは何か、いろいろなことを考えさせられた1日でした。
2013.08.19 一足お先に
お盆明けの福島は、相変わらずの猛暑です。
夏期一斉休業も明け、大学は閑散としていましたが、職員の皆さんは通常通りお仕事されていて本当におつかれさまです。

さて、今週水曜日にはうつくしまふくしま未来支援センターの竣工式があるということで、一足お先に少しだけご紹介します。

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階段を上がって正面玄関です。

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入るとすぐに展示ホールがあり、各部門の活動紹介のパネル等の展示の準備が進められていました。

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私たち歴史資料担当の活動紹介のパネルも、文化庁長官からの表彰状とともに飾られています。
何とか竣工式までに間に合わせることができました(・ω・)
来学の際にはぜひお立ち寄りいただき、ご覧ください。

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歴史資料担当が使用する部屋は2階にあります。
セキュリティはかなりしっかりしているので安心です。

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資料保管室は、ご覧のようにまだほとんど何も揃っておらず閑散としていますが、ここで被災資料の整理作業などをやりたいと思っています。

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展示準備室は、別の部門も展示ホールの準備等で使いますが、主に歴史資料担当で使用できることになっています。

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常々言っていますが、建物ができて活動場所が確保できたことに満足するのではなく、ふくしまの歴史・文化遺産の保全活動のための真の拠点としていかなければなりません。
そのためにも、学内外の皆様のご理解とご協力をあらためてお願い致します。
2013.08.13 8月の近況
このところブログの存在を忘れるくらい、たまった仕事の片付けと予期せぬ事態に奔走する毎日でした。
(掲載するネタがなかった、というのもありますが…)
展示スタッフの仕事も学生たちに任せきりですが、きっと順調にこなしてくれていることでしょう。
お盆明けから、考古学ゼミ・実習では恒例の古墳の発掘調査も始まります。
機会があれば、そちらも陣中見舞いに行ってきたいところです。

さて、いくつか近況です。

①『ふくしま再生と歴史・文化遺産』出版に向けて
 山川出版社への入稿がほぼすみました。執筆者の協力を得ながら、11月の完成をめざしてがんばります。

②いわきの歴史資料保全
 茨城ネットのYくんと地元のBQさんにご尽力いただき、一時保管場所への運び込みの目処がたちつつあります。

③災害からの資料保全の呼びかけ
 報道等でご承知の通り、今年の集中豪雨は尋常ではありません。
 家屋浸水、土砂災害などによって、身近なところにある歴史資料や文化財等が被災する危険性が高くなっています。
 ふくしま史料ネット事務局からもブログ等で呼びかけていますので、ご一読ください。
  豪雨災害で被災した資料の保護について

④会津地域での古民家調査
 以前からご協力いただいている空き家古民家相談センターから情報提供がありました。近いうちに事前調査に行きたいと考えています。

⑤資料レスキュー
 福島県文化財等救援本部では、夏の作業をいくつか予定しています。私も都合がつけばどこかで参加してきます。

⑥うつくしまふくしま未来支援センター
  FURE

 引っ越しが済み、すでに本格的に活動しはじめている部門もあるようです。
 お盆明けの8月21日に竣工式があるそうです。
 歴史資料担当も早期に活動を開始できるよう、準備を進めていきます。
 取り急ぎ、文化庁長官の表彰状と一緒に展示してもらうポスターをつくってみました。
 展示スペースに飾られたら、いずれこのブログでも紹介します。

ということで、いつものように写真があまりなくてやや寂しい感じですが、近況報告でした。
昨日はオープンキャンパス。教務委員のお仕事で、午後から日曜出勤でした。
行く途中、地震で電車が止まるハプニングもありましたが、無事まにあって職務をはたせました。
朝からずっとお仕事されている職員や関係者の皆様、本当におつかれさまでした。
受講生が本学(特に行政政策学類・笑)をたくさん受験してくれるといいですね。

金曜日にみんなで作ったパネルも飾られていました。

20130804オープンキャンパス-01

お隣は考古学実習の紹介でしたが、あわせて写真も貼ってくれたようです。

20130804オープンキャンパス-02

終了後は、福島県文化センターで開催されている「発掘された日本列島2013」展に寄ってきました。
(なお、会場はフラッシュをたかない条件で、撮影可能であることをお断りしておきます)

20130804列島展-06

福島での開催期間中には、文化史ゼミの3・4年生と博物館実習(古文書)の受講生が中心となって、展示の監視員などのお手伝いをすることになっています。
今日は考古学、比較文化、文化史の組み合わせでした。
こんな仕事ぶりです。

20130804列島展-01

20130804列島展-02

20130804列島展-03

解説員でもないのに質問されて、悪戦苦闘してました(笑)。
でも、いい社会勉強になっているみたいです。

下の写真は、後輩の学生たちを酷使する大元締、「いわきの悪代官」こと(笑)文化センターのK氏です。

20130804列島展-04

冗談はさておき、ぜひ展示をご覧になってください。

20130804列島展-05

そして、会場でがんばっている学生たちを見かけたら、仕事に差し障りのない範囲で励ましの声をかけてあげてください。

併設の歴史資料館でも関連展示を行っています(こちらは撮影不可)。

20130804列島展-07

史料ネット的にも大事な企画です。忘れずに寄ってくださいね。
2013.08.03 パネルづくり
8月になったというのに、福島は雨ばかり降っていて、気分はすっきりしません。

明日4日の日曜日には大学のオープンキャンパスがあります。
多くの高校生や保護者の方々を歓迎するような好天に恵まれることを願うばかりです。

さて、昨日は試験期間の合間をぬって、オープンキャンパスで使用するパネルづくりをしました。
広報委員の長谷川先生が声をかけてくださり、行政政策学類の歴史資料保全活動について紹介させていただけることになりました。
さしずめ博物館実習の番外編といったところです。

まず、学類の印刷機でポスターを作りました。

20130802パネルづくり-01

次に「ハレパネ」と呼ばれる糊つきの台紙に慎重に貼り付けていきます。

20130803パネルづくり-02

20130803パネルづくり-03

周りをきれいにカットすれば完成です。

20130803パネルづくり-04

20130803パネルづくり-05

続いてもう1枚、今度は学生たちにやってもらいました。

20130803パネルづくり-06

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今回は、3月にいただいた文化庁長官からの表彰状(もちろんコピーです、念のため)もパネルにしました。

20130803パネルづくり-08

厚みのあるパネルをカットするのは、意外と難しいんですね。

20130803パネルづくり-09

でも、さすがは学生。飲み込みも早く、最後は自信作の完成です。

20130803パネルづくり-10

並行して、いつも古文書学実習でお世話になっている撮影台の貼り替えです。
20130803撮影台づくり-01

実はこれ、ホワイトボードの表面に、古文書を入れる中性紙封筒を貼り付けているんですね。

20130803撮影台づくり-02

ホワイトボードだと、古文書撮影のときに磁石を使って押さえることができるんで、とても便利なんです。

切り開いた封筒を重ねあわせて、接着力の強いスプレー糊を使って貼り付けたら、あとはボードに固定して出来上がりです。

20130803撮影台づくり-03

20130803撮影台づくり-05

20130803撮影台づくり-06

20130803撮影台づくり-07

試験期間の忙しい中、手伝ってくれた皆さん、おつかれさまでした。

20130803パネルづくり-11

宮城ネット伝承の技術をご指導いただいた徳竹先生もおつかれさまでした。
後期になったら、博物館実習の授業として、みんなでパネルづくりをやりましょうね。